お金2.0を読んで分かったこと
最初に断っておきますがこの記事はですます調だったり、フラットな書き方だったりと統一していませんのでそこで違和感を覚える人がいるとは思いますが大目にみてください。
僕は某大学に通う1年生で週に2日ぐらいバイトをしているのですが、あるとき疑問に思うことがありました。
それは「お金って何?」
お金が一体何なのか全く分からないことに気づきました。普段バイトして得たお金は僕に対する労働としての報酬と信用だと思っています。この考えは間違っていないと思いますが、だからと言ってお金に対してそして経済に対して自分は無知だなと感じていました。
そこで少しでもお金のあり方やその意味を知りたいと思って読んだのが佐藤航陽さんのお金2.0です。
まずは著者である佐藤航陽さん紹介から
佐藤航陽(さとう かつあき)1986年生まれ。早稲田大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立し、代表取締役に就任。2011年にアプリ収益化プラットフォーム「Metaps」を開始、世界8拠点に事業を拡大。2015年に東証マザーズに上場。「テクノロジーでお金のあり方を変える」というミッションの下、FinTech戦略を重点投資領域として掲げ、「決済・通貨・融資・投資・保険・管理」の6分野での積極的な事業を展開。フォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、AERA「日本を突破する100人」、30歳未満のアジアを代表する30人「Under 30 Asia」などに選出。
こうして見てみると起業する人は早稲田出身の人が多いイメージがありますねぇ。
まぁ佐藤さんは1年生で中退してるらしいですけど。とりあえず色んなものに選ばれてすごいひとらしいっすね。
それではこの本を読んで学んだことを書いていきたいと思います。
まずは本の目次から
各章を見ていく前に本のタイトルにもある2.0ってどういう意味なのかという話からしていきます。2.0って言うのは簡単に表現すると前のバージョンである1.0を無視して新しくできる概念や枠組みのことです。
まぁその時代に合わせて新しく構成されるっていう感じでしょうか。
ではさっそく1章からみていきます。
第1章 お金の正体
第1章では僕が疑問に思っていたお金の正体について書かれています。
本書によるとお金には価値の保存•尺度•交換の役割があるらしいです。そしてお金が生まれたのは価値を媒介してもらうためです。
昔は物々交換で商品のやり取りをしていたそうなんですけどそうすると問題が発生しそうですね。それは商品の価値がその人の判断に任されてしまうことです。どういうことかと言うと秋刀魚と豚肉を交換しようとしたときに秋刀魚3匹と豚肉200グラムを交換しようとしたら豚肉側が秋刀魚5匹じゃないと嫌だとかいう可能性がありますよね。こんなことを毎回やっていてはらちが明かないのでお金という仕組みでそれを解決したのが始まりだとされてます。
そしてこの章では仮想通貨やビットコインの設計について書かれていますがここではその違いを軽くまとめておきます。
仮想通貨:企業が利益を生むことを目的に存在している。例としてはLINEなどの特定の場面で使えるコインが仮想通貨である。
ビットコイン:経済を円滑に回すことを目的に存在している。所有者がはっきりしない。
他にもこの章では実際に成功しているサービスの根本にある考え方や仕組みが書かれていてなかなか面白いです。人が喜ぶようにうまく出来ているなぁと。
第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ
この章のメインキーワードとなるのは分散化です。昔と違って分散化が進んだことによって新しいビジネスモデルが生まれました。
従来と今を比較するとこんな感じですかね。
昔はハブ(仲介)の力が強かったんですけど今は別にそういう人がいなくてもネットで繋がれますからね
分散化が進んだ世の中で発達したビジネスモデルはシェアリングエコノミーとトークンエコノミーです。シェアリングエコノミーは中国で特に盛んですね。
僕の考えたシェアリングエコノミーはPS4とかswitchみたいなゲームを一定の期間貸して実際に遊べるようなものなんですけどこれどうでしょうか笑
正月とかそういうみんなで集まる日にレンタルして使うのもアリなんじゃないかと
このアイデアが良いと思った人は是非実現して下さい笑
トークンエコノミーとはトークンと呼ばれるブロックチェーン上で流通する文字列を利用して経済圏を作ることです。
トークンの特徴の一つに他の資産と関連させることで価値を見えるようにすることができるというのがあります。
トークンの種類としては3種類に大別することができます
①通貨型トークン
通貨型トークンは円やドルのような通貨の役割を持っています。特定のサービス間で利用できるトークンを発行し、ユーザーがそのサービス内で使うことで発展して行きます。
②配当型トークン
特定のサービスで生まれた利益の一部をトークンの所有者に配る。既存の株式に近く、これから金融法の枠組みの中で規制される可能性がある。
③会員権型トークン
その企業のトークンを持っていたら割引などの優待が受けられる。これは株主優待のような感じですかね。ちなみに人気ユーチューバーのヒカル氏が問題を起こしたvaluもこの会員権型トークンに該当します。
第2章ではこのほかにもテクノロジーによってどのような考え方が主流のビジネスモデルとなっていくかというようなことが詳しく書いてあります。
技術が進歩して時代背景が変化することでこういうモデルが基盤になっていくのかと分かったことと、経済に詳しい人は次のお金の動き方まである程度予測できているのかと感心しました。
第3章 価値主義とは何か?
価値主義とは資本主義(とりあえずお金を稼いだ奴が強者みたいな考え)が崩れて様々な価値が重要視される考え方です。
この章では価値主義が広まることによる社会のありようの変化が具体的に述べられています。
例えば今までの「価値」は現実世界で役立つものを指して使わわれていました。
しかしこれからは個人の感性に結びついた内面的な価値や持続性を高める社会的な価値が重要になっていきます。
内面的な価値をいうのは人を楽しませたり刺激を与えたりしたときに生まれるものですね。今の職業で言ったら芸人さんやユーチューバーの人がそういう価値を生み出す人だと思います。
そして社会的な価値というのは慈善活動のようなものを指します。貧しい国に学校を建設する事業などがそれにあたると思います。
読んだ感想としては固定概念にとらわれずに生きることが大切かなと。そうは言っても自分が40代後半とかになったときは新しい考えや行動をあーだこーだ否定してそうで怖いですけど。そこらへんはしっかりとその内容を調べてから色々言いたいですね。
第4章 「お金」から解放される生き方
第4章では価値主義が社会に広まっていったときに人々の働き方や考え方がどのように変わっていくのかについて述べられています。
結論を言うと
自分が熱中してできるもので新たな枠組みを作ることが一番重要である
です。自分の熱中できるものは新たな価値を生む可能性に満ちていますからね。
今は収入源を会社だけでなく他に複数持つことによって自分の満足のいく場面にいつでも移れるように準備しておくような傾向にある気がするので好きなことで生活したいという気持ちが高まっている証拠ですね
個人的にそういう意味では研究者とか結構人気が出てもおかしくなさそうかなとは思いますけど研究者の実態を知るとそんなに人気が出ないかもしれないですね。アカデミアの方でもっと待遇が良くなれば研究者になる人が増えそうですが今のところはまだ厳しそうですね。
だからやっぱり、自分の好きなことが大きな価値になるとか述べられていますけどそれはある特定の分野であって全てが全て価値に繋がるかと言われればそうではないと思っています。そういうのを価値あるものに繋げるためにも今の社会の制度を改善する必要があるかと・・・
第5章 加速する人類の進化
最後の5章では内面的価値や社会的価値が浸透してくると世の中はどのように変わるのかということが述べられています。
まぁ宇宙開発なんかが進んだり遺伝子治療がさらに発達するのは間違いなさそうですね。
全体的な感想
本書を読んだ感想としては全く経済やお金のことを知らなくてもサクサク読み進められて面白かったです。少し抽象的な表現をしている箇所は具体例をあげたりして解説しているので分かりやすいと思います。また、ページ数も250ページぐらいでそんなに量が多くないのですぐに読み切れるところも良いと思いました。集中すれば1日で読み終えれる分量だと思います。
内容が気になる方はぜひ買ってみて下さい
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)
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